
VWを手放そうか悩んだ瞬間
正直に言います。VWを手放そうかと本気で悩んだことがあります。それは一度ではありません。大きな故障をしたわけでもなく、事故を起こしたわけでもありません。ただ、じわじわと続く小さな不安と、維持費の現実が積み重なった時でした。
ある朝、エンジン始動時にセルの音が少し長く感じました。普段なら気にしないはずなのに、その日は妙に気になりました。数日前には警告灯が一瞬点灯してすぐ消えました。「大丈夫」と分かっていても、心のどこかに引っかかります。その夜、何気なくネットで「VW 故障」と検索してしまいました。
検索結果にはネガティブな体験談も並びます。読めば読むほど、不安は増幅します。「やっぱり国産車の方が安心なのではないか」「余計な心配をしなくて済むのではないか」。そんな考えが頭をよぎりました。
維持費という現実
3月は特に維持費を考える月です。車検、保険、消耗品。見積もりを並べてみると、それなりの金額になります。国産車に乗っていた頃より確実に高い部分もあります。「この金額を払う意味は何だろう」と考え始めると、気持ちは揺れます。
車検については、ディーラーと民間で実際に見積もりを比較した内容をこちらで詳しくまとめています。金額の差や判断基準を整理すると、不安はかなり小さくなります。
家族の一言
家族にそれとなく話したことがあります。「国産に戻すのもありかな」と。すると返ってきたのは、「あなた、運転してる時楽しそうだけど」という一言でした。その言葉で、自分がこの車に何を感じているのかを改めて考えました。
確かに、VWは楽な車ではありません。ハンドルは少し重いし、路面の情報も伝えてきます。でもその“情報量”があるからこそ、運転している実感があります。高速道路での安定感、タイヤを替えた時に性格が変わる感覚、静かすぎないエンジン音。それらがじわじわと効いてきます。
迷いの正体
手放そうかと悩んだ本当の理由は、車そのものよりも「不安」にありました。壊れたらどうしよう、維持費が増えたらどうしよう、周囲に“外車は大変だよ”と言われるプレッシャー。そういった外側の要素が、じわじわ効いていたのです。
でも冷静に整理すると、大きなトラブルは起きていませんでした。保険は見直して下がりましたし、車検も比較して納得して払いました。不安は、事実ではなく想像から生まれていた部分もありました。
保険は「外車だから高い」と思い込んでいましたが、見直しただけで年間数万円下がりました。その時の具体的な比較内容はこちらにまとめています。
それでも乗り続けている理由
結局、私はまだ乗っています。それは「完璧だから」ではありません。迷った末に、それでも選んでいるからです。VWは万人向けではありません。合わない人もいます。でも、自分にとっては、単なる移動手段ではなく、運転する時間そのものを感じさせてくれる存在です。
もし今、同じように迷っているなら、一度数字を整理し、同時に自分の感覚も整理してみてください。維持費だけで決めるのか、感覚も含めて決めるのか。その答えは人それぞれです。ただ、迷うということ自体が、この車と真剣に向き合っている証拠だと私は思います。
実際に売却を本気で考えた日
ある日、私は本気で売却サイトを開きました。走行距離を入力し、年式を選び、査定ボタンを押しました。表示された金額は想像より高く、「今ならまだ価値がある」という現実を突きつけられました。その数字を見た瞬間、気持ちは大きく揺れました。今売れば維持費の不安も消えるし、次はもっと気楽な国産車に戻れる。そう思いました。
しかし同時に、国産車に戻った自分の姿も想像しました。静かで、トラブルも少なく、安心感はある。でも、高速道路を走るときのあの安定感や、ハンドルから伝わる路面の感覚はどうだろう。運転そのものが少しだけ“作業”になってしまわないだろうか。そんなことを考え始めました。
周囲の声に揺れる
「外車は壊れるよ」「維持費高いでしょ?」と言われることもあります。悪気はない言葉ですが、積み重なると心に残ります。特に出費が重なった月には、その言葉が現実味を帯びてきます。
でも一方で、「その車、似合ってるよ」「走りが安定してるよね」と言われたこともあります。人の評価に左右されている自分にも気づきました。結局、決めるのは自分なのに、他人の言葉が想像以上に影響していました。
維持費を数字で整理してみた
感情だけでは答えが出ないと思い、維持費を数字で整理しました。車検は2年で約20万円、保険は年間7万円台、消耗品は年間平均で5万円前後。トータルで年間約15万円前後の維持費でした。国産車と比較すると数万円高い年もありますが、極端に差があるわけではありませんでした。
数字にしてみると、不安は少しだけ小さくなりました。漠然とした「高い」という印象が、「年間数万円の差」という具体的なものに変わったからです。
それでも迷いが消えなかった理由
それでも迷いは完全には消えませんでした。理由は“合理性”ではなく“感覚”の問題だったからです。VWは楽な車ではありません。たまに小さな不安を感じます。でも同時に、運転している実感があります。タイヤを替えた時に性格が変わるあの感じ、ハンドルを切った分だけ素直に曲がる挙動、高速道路での直進安定性。それらは、ただ移動するだけではない時間を作ってくれます。
迷いが落ち着いた瞬間
ある夜、静かな道路を走っている時でした。信号待ちでふとボディラインを眺め、「やっぱり好きなんだな」と思いました。完璧ではない。でも、選んでいるという感覚がありました。迷った上で、それでも選んでいる。その事実が、自分の中で腑に落ちました。
手放すかどうかの判断は、正解が一つではありません。合理性で決める人もいれば、感覚で決める人もいます。ただ、迷うということは、それだけ真剣に向き合っているということです。もし今、同じように揺れているなら、一度数字を整理し、同時に自分の感覚も言葉にしてみてください。その過程自体が答えに近づく一歩だと私は思います。

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