フォルクスワーゲン・ポロ(AW)のハンドルセンター調整とアライメントの重要性
はじめに
先日、愛車のフォルクスワーゲン・ポロ(AW)に乗っていて、少し気になる症状がありました。それは、ハンドルを少し右に傾けないと真っすぐに進まないというものです。運転中に違和感があり、長時間の運転ではストレスになるため、ディーラーで点検・調整を依頼しました。
今回の調整では、サイドスリップ調整とハンドルセンターの調整を実施。調整後、真っすぐ進むようになりましたが、「本当に正しく調整されているのか?」という不安が残り、念のため、いつもお世話になっているショップでアライメント測定を行いました。すると、驚くべきことにトー角がイン側にズレていたのです。
この記事では、サイドスリップ調整とアライメント調整の違い、そして本当に正しい調整とは何かについて詳しく書いています。
サイドスリップ調整とは?
ディーラーや整備工場で一般的に行われる「サイドスリップ調整」とは、タイヤの向きを調整し、車検基準を満たすようにする作業のことです。サイドスリップは簡易的なトー角(タイヤの向き)調整であり、車検に通るための最低限の基準をクリアする目的で実施されます。
ただし、サイドスリップ調整は車両全体のアライメントを適正化するものではなく、足回りのバランスやトー角の細かい調整までは含まれていません。そのため、サイドスリップ調整が完了しても、必ずしも「正しいアライメント」になっているとは限らないのです。
ディーラーでの調整後の状態
ディーラーでの調整後、確かにハンドルをまっすぐにしてもクルマは直進するようになりました。しかし、実際にショップでアライメントを測定してもらったところ、トー角がイン側にズレていることが判明。
トー角がイン側にズレていると、以下のような影響が出る可能性があります。
✅ タイヤの摩耗が偏る(特に外側が減りやすくなる)
✅ 燃費が悪化する
✅ 直進安定性が低下する
✅ ハンドリングに違和感を感じる
「ディーラーで調整してもらったから安心」と思っていましたが、やはり最終的には正確なアライメント測定を行うことが重要だと実感しました。
アライメント調整の必要性
アライメント調整は、タイヤの向き(トー角)、キャンバー角(傾き)、キャスター角(前後の傾き)を適正に調整する作業です。車両ごとにメーカーが定めた基準値があり、これに合わせることで、最適な走行性能とタイヤ寿命を確保できます。
今回、ショップでアライメントを調整した結果、トー角を基準値に戻し、正しいセッティングにすることができました。その結果、以下のようなメリットが得られました。
✅ 直進安定性が向上
✅ タイヤの摩耗が均等になり、寿命が延びる
✅ ハンドル操作がスムーズになる
✅ 燃費の悪化を防げる
なお、ポロAWのアライメントはフロントのトーのみ調整できます。車種によって調整箇所は変わってきます。
まとめ:サイドスリップ調整だけでは不十分!
今回の経験から、「サイドスリップ調整=正しいアライメント調整」ではないことを改めて実感しました。ディーラーで調整を受けても、それが本当に適切なアライメントになっているかどうかは別問題です。
もし、以下のような症状がある場合は、一度アライメント測定をおすすめします。
✅ ハンドルセンターがズレている
✅ 直進時にハンドルを微調整しないといけない
✅ タイヤの摩耗が偏っている
✅ ハンドルが取られる、または操作が重い
サイドスリップ調整はあくまで「簡易調整」であり、長期的な視点で見ると、しっかりとアライメント測定・調整を行うことが重要です。愛車の性能を最大限に引き出し、安全に長く乗るためにも、定期的なアライメントチェックを忘れずに行いましょう!

