中古車を選ぶ際、最も多くの人が気にするポイントのひとつが「走行距離」です。
「10万km走った車はやめた方がいい」と言われる一方で、最近の車は耐久性が向上しており、一概には判断できなくなっています。
特に輸入車と国産車では耐久性や整備の考え方に違いがあり、走行距離の捉え方も変わってきます。本記事では中古車購入で失敗しないための走行距離チェック術を2025年最新版として解説します。
1. なぜ走行距離が重要なのか?
- 走行距離は消耗度合いの目安になる
- 部品交換の時期やメンテナンス費用を予測できる
- 車の売却時の査定価格にも直結する
ただし「走行距離=車の寿命」ではなく、整備状態や使用環境が大きな影響を与えます。
2. 走行距離の目安(国産車と輸入車)
2-1. 国産車の場合
- 目安寿命:15〜20万km
- 定期的なオイル交換・部品交換を行えば長寿命
- 10万kmを超えると部品交換が増える傾向
2-2. 輸入車の場合
- 目安寿命:20万km以上も可能
- 欧州車は長距離高速走行に強く、耐久性設計が優れている
- ただし部品代・工賃は国産車より高い
結論:「10万km超=危険」という考え方は古く、2025年ではメンテナンス次第でさらに長く乗れる時代になっています。
3. 走行距離だけで判断してはいけない理由
- 短距離走行中心の車は、エンジンやバッテリーに負担が大きい
- 長距離高速走行中心の車は、摩耗が均一で状態が良いことも多い
- 整備記録簿があるかどうかで信頼度が変わる
- メーター改ざん車も存在する(特に輸入車並行輸入車)
4. 購入前に必ず確認すべき走行距離ポイント
- 年間走行距離の平均
→ 日本の平均は年間8,000〜10,000km。極端に少ない or 多い場合は要注意。 - 整備記録簿(メンテナンス履歴)
→ 走行距離よりも「どのタイミングで整備されたか」が重要。 - 消耗部品の交換歴
→ タイミングベルト、ウォーターポンプ、サスペンションなど。 - 車検・点検時の記録
→ 走行距離の一貫性をチェック。
5. 走行距離ごとの注意ポイント
- 〜5万km:比較的安心だが、低走行でも年数経過によるゴム部品劣化に注意
- 5〜10万km:最も流通量が多いゾーン。整備履歴があれば狙い目
- 10〜15万km:足回り・ブレーキ・補機類の交換時期。費用見積もり必須
- 15万km以上:安く買えるが維持費がかさむ可能性大
6. 走行距離と修理費用の関係
走行距離 | 注意部品 | 交換費用目安 |
---|---|---|
〜5万km | バッテリー・タイヤ | 1〜5万円 |
5〜10万km | ブレーキ・ベルト類 | 5〜15万円 |
10〜15万km | サスペンション・補機類 | 10〜30万円 |
15万km以上 | エンジン本体・ミッション | 30〜50万円以上 |
7. よくある質問(FAQ)
- Q1. 低走行車はお得ですか?
- A. 必ずしもそうではありません。短距離走行ばかりだとエンジンや排気系に負担がかかっています。
- Q2. 輸入車で走行距離10万km超は買って大丈夫?
- A. 整備記録がしっかりしていれば問題ありません。ただし部品代・工賃は高額なので予算に余裕を。
- Q3. 年式と走行距離、どちらを重視すべき?
- A. 両方重要ですが、整備履歴を重視するのがベストです。
8. まとめ:走行距離は目安でしかない
中古車購入で走行距離は大事な判断材料ですが、それだけで決めるのは危険です。
最も重要なのは「どう使われ、どう整備されてきたか」です。
- 国産車は15万km、輸入車は20万km以上も可能
- 整備記録簿と部品交換履歴を必ず確認
- 走行距離より「使用状況とメンテナンス履歴」が鍵
結論:「走行距離の数字」よりも「整備の質」を見極めることが、中古車購入で失敗しない最大のコツです。
※本記事は2025年時点の一般的な情報をまとめたものです。実際の車両状態や整備履歴によって評価は異なるため、購入前に必ず専門家や整備工場に相談してください。

